世界一大きな島は?
グリーンランドです。面積は約216万平方キロメートルで、日本の約5.7倍あります。
216万km²
世界でいちばん大きな島はどこでしょう。答えは、北極圏に広がるグリーンランドです。ところが、そう聞いて首をかしげる人もいるかもしれません。地図を見れば、オーストラリアのほうがずっと大きいからです。
実は「世界一大きな島」は、島と大陸の境目をどこに引くかという、人間が決めた約束ごとの上に成り立っています。その線引きをたどると、地図の見え方にひそむ思わぬ落とし穴も見えてきます。
氷に覆われた巨大な島
グリーンランドは、北アメリカ大陸の北東、北極海と大西洋のあいだに位置する島です。面積は周辺の小さな島を含めて約216万平方キロメートル。日本の国土の約5.7倍にあたります。
その大部分は、白い氷に覆われています。島の約8割を覆う氷床は、厚いところで3000メートルを超え、島の内陸は見渡す限りの氷の世界です。人々が暮らすのは、氷のない海岸沿いのわずかな土地に限られ、人口は6万人に届きません。政治的にはデンマーク王国の一部ですが、広い自治権をもつ地域で、首都はヌークです。
氷に閉ざされた島が「グリーン(緑)ランド」と呼ばれるのは、少し不思議ですね。アイスランドの古い伝承によれば、10世紀にこの地へ移り住んだ赤毛のエイリークが、「よい名前をつければ人が集まるだろう」と考えて名づけたといいます。いわば、入植者を呼び込むための宣伝文句だったわけです。
オーストラリアはなぜ島ではない?
では、オーストラリアはどうでしょう。周りをすべて海に囲まれているという点では、オーストラリアも島と同じです。面積は約769万平方キロメートルと、グリーンランドの3.5倍ほどもあります。
それでもオーストラリアは、ふつう「大陸」として扱われます。実は、島と大陸を分ける、世界共通の厳密な定義があるわけではありません。オーストラリアは、ほかの大陸とは別のプレートにのった大きな陸の塊で、長い歴史の中でほかの大陸から切り離され、独自の生き物を育んできました。そうした点もあって、慣習的に大陸に数えられているのです。
一方のグリーンランドは、地質的には北アメリカ大陸と同じプレートの上にあり、大陸の一部が海で隔てられた「島」と見なされています。つまり「最も小さな大陸」であるオーストラリアと、「最も大きな島」であるグリーンランドのあいだに、島と大陸の境界線が引かれているのです。
地図が大きく見せている
ところで、学校の教室に貼ってあるような世界地図では、グリーンランドがアフリカ大陸と見比べられるほど大きく描かれています。これは、メルカトル図法という描き方の特徴です。
メルカトル図法は、角度を正しく表せるため、航海に便利な図法として広く使われてきました。ただし、丸い地球を平面に引き伸ばす都合上、赤道から離れて北極や南極に近づくほど、陸地が実際よりも大きく描かれてしまいます。北の高緯度にあるグリーンランドは、その影響をまともに受けているのです。実際には、アフリカ大陸の面積は約3000万平方キロメートルで、グリーンランドの14倍ほどもあります。
2位以下の顔ぶれと、7位の本州
グリーンランドに続く世界の大きな島は、2位がニューギニア島、3位がボルネオ島、4位がマダガスカル島です。ニューギニア島とボルネオ島はどちらも70万平方キロメートルを超え、ボルネオ島はインドネシア、マレーシア、ブルネイの3か国が分け合っています。
そして日本の本州は、面積約22万8000平方キロメートルで、世界で7番目に大きな島です。グレートブリテン島(イギリスの本土)よりもわずかに大きく、日本列島の中心が、世界的に見てもかなりの大きさの島であることがわかります。