人の体の何%が水?
大人の男性で約60%、女性で約55%です。生まれたての赤ちゃんは約80%と多く、年を取ると50〜55%に減ります。
60%
体重60キログラムの大人の男性なら、そのうち36キログラムほどが水です。2リットル入りのペットボトルに換算すると、18本分にもなります。私たちの体は、思っている以上に水でできているのです。
ただし、この割合はだれでも同じというわけではありません。赤ちゃんとお年寄り、男性と女性で、体の中の水の量はかなり違います。
赤ちゃんは80%、お年寄りは50〜55%
環境省の「熱中症環境保健マニュアル」によると、体重に占める水分の割合は、生まれたばかりの赤ちゃんで約80%。その後、乳児で約70%、幼児で約65%と少しずつ減っていき、成人男性で約60%、成人女性で約55%になります。そして高齢者では50〜55%ほどにまで下がります。
つまり人の体は、年を取るにつれて、だんだん「乾いて」いくのです。
男女の差は、脂肪の量
男性と女性で割合が違うのは、主に体脂肪の量の違いによるものです。筋肉はおよそ75%が水分なのに対し、脂肪組織に含まれる水分は10%ほどしかありません。一般に女性は男性より体脂肪の割合が高いため、体全体で見ると水分の割合が低くなるのです。同じ理由で、太っている人では体重の45%ほどしか水分がないこともあります。60%や55%というのはあくまで目安で、実際には体つきによって人それぞれなのです。
体の部分ごとに見ても、水の量はさまざまです。1945年にアメリカで行われた分析では、脳と心臓は約73%、肺は約83%、筋肉と腎臓は約79%、皮膚は約64%が水分でした。かたい骨でさえ、約31%が水分だったといいます。
水は、体のどこにあるのか
体の中の水は、大きく3つの場所に分かれています。成人男性の場合、体重の約40%ぶんが細胞の中に、約15%ぶんが細胞と細胞のすき間に、約5%ぶんが血液の液体成分(血漿)として血管の中にあります。体の水の3分の2は、細胞の中にあるわけです。
これらの水は、栄養や老廃物を運んだり、汗となって熱を逃がしたりと、休むことなく働いています。体液の濃さを一定に保つことも、水の大切な役目です。
毎日2.5リットルが入れかわる
体の水は、ずっと同じものがとどまっているわけではありません。体重70キログラムの人がふつうに暮らしている場合、1日に約2.5リットルの水が、飲み水や食事、それに体の中で栄養素が使われるときにできる「代謝水」として入ってきます。そして同じくらいの量が、尿や便、汗、吐く息などとして出ていきます。
環境省のマニュアルでは、食事に含まれる水分とは別に、飲み物として1日あたり1.2リットルをとることを目安にしています。運動で汗をたくさんかくときは、運動の前とあとで体重の減りが2%以内になるように水分をとるのがよいとされています。
体の水分が減ると、熱を運び出す血液そのものが減り、体温をうまく下げられなくなります。筋肉や脳、肝臓、腎臓などにも十分な血液が行きわたらず、こむら返りや、意識がぼんやりするといった症状につながることもあります。なお、ビールなどのお酒は尿の量を増やすため、汗で失った水分をお酒で補おうとするのは誤りだとされています。
お年寄りは、もともと体の水分量が少ないうえ、脱水が進んでものどの渇きを感じにくくなっています。暑い時期に熱中症になりやすい理由のひとつです。そもそも人は、軽い脱水ではのどの渇きを感じないともいわれます。年齢にかかわらず、のどが渇く前にこまめに水分をとることがすすめられています。